休診日なのに「営業中」と出ると何が起きるか

先生、去年のお正月に「Googleマップで営業中って出てたから来たのに!」って患者さんに言われちゃって…。あれ、うちの設定が悪かったんでしょうか?

うーん、それはつらかったですね。実はね、通常の診療時間だけ登録していると、年末年始も「いつもどおり」に表示されてしまうことがあるんです。
GBP(Googleビジネスプロフィール、Googleマップに表示される医院情報を管理する無料ツール)には、毎週くり返す「通常の診療時間」を登録します。ところが、年末年始や祝日の休診は、この通常の診療時間には含まれていません。
何も設定しないまま連休を迎えると、休診日なのにGoogleマップ上では普段どおりの診療時間が表示されたままになりかねません。
通常の診療時間だけでは足りない理由
通常の診療時間は「毎週月曜は9時〜18時」のように、曜日ごとのくり返しで登録する仕組みです。12月29日から1月3日だけ休む、といった特定の日付だけの変更は、別の機能で入れる必要があります。
その機能が、この記事で解説する「特別営業時間」です。特定の日付の診療時間だけを上書きでき、設定は自院のGBP管理画面で完結します。費用もかかりません。
来院してから休診と知った患者さんの気持ち
体調が悪いなか、地図を見て「開いている」と思って来たのに、入口に休診の貼り紙がある。患者さんにとっては、無駄足になったうえに、また別の医院を探さなければならない状況です。
こうした不満は、そのまま口コミに書かれることがあります。「Googleでは営業中だったのに休みだった」という口コミは、医院の対応ではなく情報の不備が原因なので、なおさらもったいないものです。
特別営業時間の設定は、集患のテクニックというより「患者さんに無駄足をさせない」ための基本の情報管理です。正しい情報を出しておくことが、結果として医院の口コミを守ることにもつながります。
万が一、休診日の来院について厳しい口コミが付いてしまったときの対応は、下の記事で詳しく解説しています。
特別営業時間・臨時休業・通常の診療時間 — 3つの使い分け

ちょっと待ってください、休みの設定って「臨時休業」っていうのもありますよね? それって、どっちを使えばいい感じですか?

おっ、いい質問ですね。ここが大事なんですけど、数日の休みなら「特別営業時間」、長い休みなら「臨時休業」と覚えておくと迷いません。
GBPには、診療時間に関わる設定が3つあります。名前が似ていて混乱しやすいので、まずは役割の違いを整理しましょう。
どの機能を使うか早見表
| 設定 | 使う場面 | 例 |
|---|---|---|
| 通常の診療時間 | 毎週くり返す診療時間 | 月〜金 9:00〜18:00、土 9:00〜12:00 |
| 特別営業時間 | 特定の日付だけ診療時間を変える | 年末年始の休診、祝日、学会による臨時休診、午前のみの短縮診療 |
| 臨時休業 | 長期間まとめて休む | 改装工事による長期休診など |
Googleの公式ヘルプでは、特別営業時間は連続して最長6日間の休業までとされています。それより長く休む場合や、再開日が決まっていない場合は「臨時休業」を使うよう案内されています。
なお、公式ヘルプの中でも、ページによって「7日以上」「8日間以上」と表記が分かれています。6日以内なら特別営業時間、それより長くなる場合は臨時休業も検討する、と考えておくのが安全です。
短い休みに臨時休業を使わないほうがいい理由
臨時休業は便利に見えますが、公式ヘルプには「臨時休業中のビジネスは、広い検索語句では営業中のビジネスより後ろに表示される場合がある」と書かれています。
年末年始の数日間のために臨時休業を使う必要はありません。数日の休みは特別営業時間で入れるのが基本です。
2026年末〜2027年始のカレンダーで考える
今年の年末年始に当てはめてみましょう。たとえば12月29日(火)〜1月3日(日)を休診にする場合、ちょうど6日間です。この場合は特別営業時間で設定できます。
一方、12月28日(月)〜1月4日(月)のように休みを長めに取ると8日間になります。この場合は特別営業時間の範囲を超えるので、臨時休業の設定も含めて検討しましょう。
休診日数で決める目安
- 6日以内の休み → 特別営業時間で1日ずつ「休業」を設定
- それより長い休み、再開日が未定の休み → 臨時休業を検討
- 午前のみ・夕方まで等の短縮診療 → 特別営業時間でその日の時間を入力
特別営業時間の設定手順(パソコン・スマホ)

使い分けはわかりました! じゃあ実際の設定って、どこから入ればいいんですか? 私でもできますかね…?

大丈夫、慣れれば数分で終わりますよ。パソコンでもスマホでもできるので、普段GBPを触っている端末でやってみましょう。
設定には、GBPのオーナーまたは管理者として登録されているGoogleアカウントでログインしている必要があります。画面の表記は時期によって変わることがありますので、ボタンの名前が多少違っても、近い項目を探してみてください。
パソコンでの手順
- GBPに登録しているGoogleアカウントでログインし、Googleで自院の名前を検索します
- 表示されたビジネスプロフィールの管理画面で「プロフィールを編集」を選びます
- 「営業時間」の項目を開き、「特別営業時間」の編集に進みます
- 休診する日付を選び、「休業」にチェックを入れます(短縮診療の日は時間を入力します)
- 休診日の数だけ日付を追加し、最後に「保存」を押します
連休は1日ずつ登録するのがポイントです。12月29日〜1月3日の休診なら、6日分の日付をそれぞれ「休業」にします。
なお、Googleが祝日の候補日を表示してくれることがあります。通常どおり診療する祝日も含めて、表示された日付は確認しておくことが推奨されています。
スマホ(Googleマップアプリ)での手順
スマホの場合は、Googleマップアプリから編集できます。アプリ右下の「ビジネス」を選び、「プロフィールを編集」から営業時間の項目に進みます。
そこから先は、パソコンと同じく「特別営業時間」で日付を選び、休業または時間を入力して保存します。アプリは画面の配置が変わりやすいので、迷ったらパソコンで設定するほうが確実です。
半日診療・短縮診療の入れ方
年末の最終日だけ午前で終わる、といった短縮診療も特別営業時間で入れられます。その日付を選び、「休業」ではなく実際に診療する時間を入力しましょう。
昼休みをはさむ場合は、時間帯を2つに分けて追加できます。たとえば「9:00〜12:00」と「14:00〜17:00」の2つを入れれば、昼の休憩中に「営業中」と表示されるのを防げます。
入力例:12月28日(月)は午前のみ診療 → 「9:00〜12:00」を入力。12月29日(火)〜1月3日(日)→ それぞれ「休業」にチェック。1月4日(月)から通常診療 → 特別営業時間の登録は不要です。
よくある設定ミスと確認ポイント

設定したつもりで、実はできてなかった…ってなったら怖いです。みんながやりがちなミスってありますか?

正直なところ、うちのクリニックでも最初は入れ忘れがありました…。保存したら終わりではなく、Googleマップで実際の表示を見るところまでがセットですね。
特別営業時間は一度覚えれば難しくない設定ですが、ちょっとした見落としで正しく表示されないことがあります。よくあるミスを確認しておきましょう。
早めに設定しないと間に合わないことがある
GBPの編集内容は、Googleの審査を経てから反映されます。公式ヘルプによると、審査は通常10分程度ですが、場合によっては最長30日程度かかることがあります。
年末ぎりぎりに設定すると、休診初日に間に合わないおそれがあります。年末年始の休診は、12月上旬までに入れておくと安心です。
通常の診療時間の設定がそもそも必要
特別営業時間は、通常の診療時間を「上書き」する機能です。そのため、通常の診療時間が「営業時間を指定」の状態で登録されていないと、特別営業時間が表示されません。
開業したばかりで診療時間を登録していない場合は、先に通常の診療時間を設定しましょう。基本設定の手順は下の記事で解説しています。
設定後のセルフチェック
保存したあとに確認したいこと
- 連休の途中の日付が抜けていないか(カレンダーと1日ずつ突き合わせる)
- 編集のステータスが「保留中」のままになっていないか
- スマホのGoogleマップで自院を検索し、休診日の表示が「休業」になっているか
- Googleから「プロフィールが更新されました」という通知が届いていないか(第三者の提案でGoogle側が情報を変えることがあります)
ホームページや予約サイトとの表記をそろえる
GBPだけ直しても、ホームページや予約サイト、電話の留守番メッセージで休診日が違っていたら、患者さんは混乱してしまいます。休診日の情報は、患者さんが目にするすべての場所でそろえることが大切です。
ネット予約を受け付けている場合は、予約サイト側でも休診日に予約が入らないよう設定しておきましょう。GBPに予約リンクを置いている場合は、リンク先の表示も合わせて確認します。
年末年始以外にも — 祝日・お盆・臨時休診の運用

年末年始のやり方はバッチリです! でもそれって、お盆とか祝日も同じように毎回入れるってことですよね?

そうそう、その通り! ただ、毎回思い出して入れるのは大変なので、年間で「いつ登録するか」を先に決めておくのがおすすめですよ。
特別営業時間は年末年始だけの機能ではありません。祝日、お盆休み、院長の学会出張など、通常と違う日はすべて同じ方法で設定できます。年間の登録タイミングを決めておくと、入れ忘れを防げます。
年間の更新カレンダー例
登録タイミングの一例
- 1月:その年の祝日の診療・休診をまとめて登録
- 6月ごろ:お盆・夏季休診を登録
- 10〜11月:年末年始の休診を登録(12月上旬までに)
- 随時:学会出張・臨時休診は、決まった時点ですぐ登録
休診のお知らせは、GBPの「投稿」でも伝えておくと、医院のプロフィールを見た患者さんの目に留まりやすくなります。特別営業時間で表示を正しくしつつ、投稿で理由や再開日を伝えるという組み合わせが効果的です。
院内の担当を決める
特別営業時間の更新は、担当が決まっていないと後回しになりがちです。「誰が」「いつ」更新するかを院内で決めておくと、毎年の入れ忘れを防げます。
担当者が休みのときに急な臨時休診が決まることもあります。GBPの管理者を2人以上登録しておき、どちらでも更新できるようにしておくと安心です。
院内で決めておくこと:更新の担当者/年間の登録タイミング/GBPの管理者を2人以上にしておくこと/休診日を伝える先(ホームページ・予約サイト・電話の案内)
まとめ — 12月上旬までにやること

では、今日のポイントをまとめますね。年末年始の設定は、早めにやっておけば怖くないですよ。
📋 この記事のポイント

めっちゃスッキリしました! 今年は12月29日から1月3日までの6日分、来週のうちに入れちゃいます。マップの表示チェックも忘れません!

いいですね! 正しい情報を出しておくのは、患者さんへのいちばん基本の気配りです。一歩ずつで十分なので、年間の登録カレンダーも少しずつ作っていきましょう。

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