「お願いするのが気まずい」が一番の壁

口コミのお願いって、正直ちょっと気まずくて…。断られたら空気が変になりそうで、つい後回しにしちゃうんです。

わかりますよ。うちのスタッフも最初はそうでした。実はね、気まずさの正体は台本がないことなんです。
声かけが続かない理由をスタッフに聞くと、ほとんどが「何と言えばいいかわからない」「断られたときにどう返せばいいか困る」のどちらかです。裏を返せば、決まった言い回し(台本)さえあれば、声かけの心理的ハードルは大きく下がります。
この記事は、職種別・シーン別の声かけトークをそのまま読める台本の形でまとめたものです。印刷して院内で配ってもらってかまいません。
「誰が・いつ渡すか」を含めた運用の全体像は、シリーズ第1弾で解説しています。この記事はそのうち「どう頼むか」の深掘りです。
断られない頼み方・3つの原則

トークって何かコツがあるんですか?丸暗記すればいい、って感じでもなさそうですけど…。

おっ、いい質問ですね。台本の前に3つの原則だけ押さえてください。これさえ守れば、言葉が多少ちがっても大丈夫です。

原則① お願いの前に、感謝を伝える
いきなり「口コミを書いてください」から入ると、患者さんは身構えます。先に「本日はありがとうございました」「お大事になさってください」と感謝とねぎらいを伝えて、その流れのついでにお願いします。あくまで主役は感謝、口コミはおまけです。
原則② 断りやすさを残す
「もしよろしければ」「お時間のあるときで構いません」を必ず添えます。逃げ道のないお願いは圧になります。不思議なもので、断りやすいお願いのほうが、かえって書いてもらえるんです。
原則③ 手間の小ささを先に伝える
「30秒ほどで終わります」「こちらのQRからすぐ開けます」と、かかる手間を先に言ってしまいます。「面倒そうだな」と思われる前に「それなら」と思ってもらうのが狙いです。
職種別トーク集 — そのまま読めばOK

私は受付なんですけど、施術した先生と同じ言い方でいいんでしょうか?

そこは変えたほうがいいですね。立場によって自然な言い回しがちがうので、職種別に台本を用意しました。
受付(会計時)
「本日はありがとうございました。もしよろしければ、こちらのQRから今日のご感想を一言いただけると、スタッフ一同の励みになります。30秒ほどで終わりますので、お時間のあるときにでも」
受付は患者さんと接する時間が短いぶん、カードを渡しながら言い切れる長さに収めるのがコツです。混んでいるときは「よろしければご感想をお願いします」だけでも十分です。
看護師・施術師(処置・施術のあと)
「今日はおつかれさまでした。少しでも楽になっていたら嬉しいです。もしよろしければ、こちらから今日のご感想をいただけませんか?患者さんの声が、私たちのいちばんの励みなんです」
担当した本人だからこそ「私たちの励みになる」が自然に言えます。第1弾でも触れたとおり、担当者本人のお願いがいちばん効きます。
院長・医師(診察のあと)
「お大事になさってください。それと、もしお時間があれば、受付で感想のお願いのカードをお渡ししているので、見てみてくださいね」
医師から直接「書いてください」と言うと、立場上どうしても圧が強くなります。予告だけして受付にバトンを渡す形にすると、押し付けになりません。
シーン別の応用トーク

台本どおりにいかない場面もありますよね?常連さんとか、逆に断られちゃったときとか。

そうそう、そこで差がつくんです。よくある4つの場面の言い回しを紹介しますね。
「よくなった」と言ってもらえた瞬間
「そう言っていただけて嬉しいです!もしよろしければ、いまの一言をそのまま口コミに書いていただけませんか?同じ症状で悩んでいる方の参考になると思います」
患者さんがポジティブな言葉を口にした瞬間は、最大のチャンスです。「いまの一言をそのまま」と返すと、何を書けばいいか迷わせずに済みます。
通い慣れた常連さん・かかりつけの患者さん
「いつもありがとうございます。実はいま、Googleの口コミを増やそうと取り組んでいまして…。よかったら、◯◯さんの率直なご感想をいただけませんか?」
関係ができている方には、事情を正直に話すほうが自然です。かしこまった台本より、ふだんの会話の延長でお願いしましょう。
断られたとき・反応が薄いとき
「もちろん大丈夫ですよ。今日もありがとうございました。お大事になさってください」
ここが一番大事かもしれません。あっさり引く。断った患者さんに気まずさを残さないことが、次の来院と院の印象を守ります。断られた経験をチームで共有して「あっさり引けばいいんだ」と全員がわかっていれば、声かけはこわくなくなります。
後日「書きましたよ」と言われたとき
「読みました!ありがとうございます。スタッフみんなで喜んでいました」
お礼をきちんと伝えると、その患者さんは院の応援団になってくれます。
言ってはいけないNG頼み方

逆に、やっちゃいけない言い方ってありますか?

あります。しかも、よかれと思って言ってしまいがちなものばかりなので、ここはしっかり確認してください。

NGその1「★5でお願いします」— 評価の指定はGoogleのポリシー違反です。星の数は患者さんが決めること。 NGその2「書いてくれたら割引します」— 見返りと引き換えの依頼も違反。口コミがまとめて削除されるリスクがあります。 NGその3 来院のたびに何度も頼む — しつこさは逆効果です。お願いは1人につき1回までと決めておきましょう。
もうひとつ、違反ではないものの避けたいのが、全員に機械的に同じセリフを棒読みすることです。「言わされてる感」は患者さんに伝わります。次のセクションで話すとおり、台本は自分の言葉に直して使ってください。
台本を「自分の言葉」に直して、チームで練習する

台本があっても、いざ本番だと噛みそうです…。練習ってどうすればいいですか?

朝礼で1分、ロールプレイをするのがおすすめです。それと、台本は自分の言いやすい言葉に直してOK。原則さえ守れば崩していいんです。
うちのクリニックでは、最初の1週間だけ朝礼で「今日の声かけ担当」を決めて、隣のスタッフを患者役にして練習しました。たった1回でも、声に出しておくと本番のつまずきがだいぶ減ります。
今日のチェックリスト:
- この記事の台本から、自分の職種のものを1つ選んだか
- 「もしよろしければ」「30秒ほどで」を自分の言い回しに直したか
- 朝礼やすき間時間に、1回声に出して練習したか
- 断られたときの返し(あっさり引く)をチームで共有したか
うまくいった言い回しは、ぜひ朝礼で共有してください。「この言い方だと反応がよかった」が積み重なると、その院だけのオリジナルトーク集に育っていきます。
まとめ

今日のポイントをまとめますね。
📋 この記事のポイント

受付用の台本、明日さっそく使ってみます!断られてもあっさり引けばいい、って思うと気が楽になりました。

その調子です。台本は使ううちに自分の言葉になじんでいきますから、焦らずいきましょう。

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